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便器を作品として提出したアーティストがいます。
その人の名はマルセル・デュシャン。
彼は「現代アートの父」と呼ばれ、今日、デュシャンは20世紀における最も独創的で衝撃的な影響を与えた芸術家の一人として広く知られています。
しかし、作品の難解さと捉えがたい人格がゆえに、名前の知名度とは裏腹に多くの謎を残す人物でもあります。
ここでは、そのデュシャンの代表作を紹介しながら、彼の思考の内部と美術史におけるその功績に迫ります。
マルセル・デュシャン 1920-21年、マン・レイ撮影
https://en.wikipedia.org/wiki/File:Man_Ray,_1920-21,_Portrait_of_Marcel_Duchamp,_gelatin_silver_print,_Yale_University_Art_Gallery.jpg
目次
画家としてのスタート
デュシャンと二人の兄たち 1913年(左からマルセル・デュシャン、ジャック・ヴィロン、レイモンド・デュシャン=ヴィロン)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marcel_Duchamp,_Jacques_Villon,_Raymond_Duchamp-Villon_in_the_garden_of_Villon%27s_studio,_Puteaux,_France,_c.1913.jpg
デュシャンは1887年、フランスはノルマンディー地方の裕福な家庭に生まれました。
父は公証人で兄2人、姉一人(早逝)、妹3人の7人兄妹の3男でした。
新聞や譴誌に風剌漫画を寄稿、版画工房で働き、美術職工の試験に合格したことで兵役を免除されます。
兄たちの後を追って画家を志していたデュシャンは、この頃自身の作品としてキュビズムなどから影響を受けた絵画作品を制作していました。
そんな中、1912年、25歳の時にパリのアンデパンダン展で《階段を降りる裸体No.2》が「裸体は横たわるもの」と非難され、デュシャンは展示を断念します。
これは以降の彼の進む方向を決定する、重大な出来事でした。
画家ではない、まったく新しい芸術家としての可能性を探る道を、ここで選択することになったのです。
デュシャンはこれ以降、ギュスターヴ・クールベ以降の絵画作品を「網膜的」として非難し、「観念としての芸術」を提唱することとなりました。
階段を降りる裸体 No.2
1912年、フィラデルフィア美術館 https://en.wikipedia.org/wiki/File:Duchamp_-_Nude_Descending_a_Staircase.jpg
レディ・メイドと大ガラス
絵画を放棄したデュシャンは新しい芸術活動をはじめました。
彼の活動を支える二つの大きな軸といえるのが、「レディ・メイド」作品と《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》、通称「大ガラス」です。
1915年、初のニューヨーク滞在中に天井から吊り下げた雪かきシャベルを「美的な楽しみには決して左右されなかった」としてデュシャンは「レディ・メイド」と名付け、《折れた腕の前に》というタイトルをつけました。
折れた腕の前に
1915 https://www.wikiart.org/en/marcel-duchamp/in-advance-of-the-broken-arm-1915
さらにその2年後の1917年、かの有名な『泉』をニューヨークのアンデパンダン展に出品します。
男子用小便器に偽名の「リチャード・マット (R. Mutt)」という署名をした作品で、大きな物議を醸しデュシャンは一躍時の人となりました。
彼は誰もが使用法を知っている工業製品の便器という日用品を芸術作品として提示することで、芸術の概念や制度それ自体を観客に問い直させ、視覚だけではない、脳によって思考する芸術を打ち出したのです。
これは今日まで至る現代アートの出発点となる衝撃的な出来事でした。
《泉》が制作されてから1世紀以上が経った現代においても、この作品は非常に重要視されており、2004年にイギリスで行われた”世界の美術界をリードする500人が最も影響のある現代アート作品を選ぶ”という人気投票ではピカソやアンディー・ウォーホルらの作品を押さえ、堂々の一位を獲得しています。
泉
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marcel_Duchamp,_1917,_Fountain,_photograph_by_Alfred_Stieglitz.jpg
アメリカで「レディ・メイド」作品を発表する一方、デュシャンはかねてから構想していた《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》、通称「大ガラス」を制作していました。
大ガラスは鉛の箔、ヒューズ線、埃などの素材とガラスパネルを使って制作されていますが、1923年に未完のまま放置されました。
デュシャンは《大ガラス》について、視覚的要素だけではなくその内部に秘められた思考のプロセスも芸術であるとして、「観念としての芸術」を主張します。
それを示すのが通称《グリーンボックス》です。これはデュシャンが《大ガラス》に関する膨大な思索のメモをまとめたものに大ガラスと同じタイトルをつけて1934年に出版したもの。
グリーンボックス
https://www.metmuseum.org/toah/works-of-art/2002.42a-vvvv/
大ガラスにまつわる創造的思考のプロセスが収められています。
大ガラスが稀有な作品となっている理由には、このようにマルセル・デュシャンの思索や考察の集積が視覚的に現実化した、観念と視覚的産物の結合となっているから。
この《大ガラス》をはじめに理解し、評価したのはシュルレアリストのアンドレ・ブルトンでした。
ブルトンは《グリーン・ボックス》のメモを独自に読み解いて、それがガラス左上部の「花嫁」と左下部の「独身者たち」の、時空を超えたエロティックな出会いを表しているとしました。
ただしメモの数は膨大で順番も決められておらず、抽象的な言葉も多く使用されていることから一つの完全に正しい物語を導き出すことはできません。
それゆえに《大ガラス》は今もなお数多くの研究がなされており、鑑賞者の思考はいつまでも終わることがなく、謎多き作品となっています。
レディ・メイドに続いてこの作品もまた、眼で観るのではなくチェスのように脳で思考していくための芸術的実践です。
彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも
1923年、フィラデルフィア美術館
https://en.wikipedia.org/wiki/File:Duchamp_LargeGlass.jpg
「作家性」の破壊
デュシャンは1920年、33歳の時「人格を二つ持とう」として女装した分身である「ローズ・セラヴィ」に扮し、写真家マン・レイの被写体となりました。
ローズ・セラヴィ
1921年、マン・レイ撮影 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Label_for_the_Belle_Haleine_cropped.png
ローズ・セラヴィという名前は、フランス語で「Eros, c’est la vie(エロス、それこそが人生だ)」という発音から取っており、デュシャンとして活動する傍ら、セラヴィとしても活動しました。
体温計、イカの甲、そして152個の小さな大理石の立方体を鳥かごに入れた、アッサンブラージュと呼ばれる手法による《ローズ・セラヴィ、何故くしゃみをしない?》は、1921年にセラヴィの名義で発表された作品。
同じく1921年に発表された、リゴーの香水瓶によるレディ・メイド作品《ベラレーヌ: オー・ド・ヴォワレット》には、セラヴィの写真が入っています。
また、前述の《グリーンボックス》も、セラヴィの名義で発表されたものでした。
ローズ・セラヴィ、何故くしゃみをしない?
https://www.wikiart.org/en/marcel-duchamp/why-not-sneeze-rose-s%C3%A9lavy-1921
ベラレーヌ: オー・ド・ヴォワレット
1920-21年 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Marcel_Duchamp_(Rrose_Selavy),_Man_Ray,_1920-21,_Belle_Haleine,_Eau_de_Voilette.jpg
しかしレディ・メイド、《大ガラス》、またローズ・セラヴィとして活動した30歳代半ば以降の後半生は、デュシャンはほとんど作品らしい作品を残さず、作品制作以外の活動に従事しました。
そのため彼は「芸術を捨てた芸術家」としてむしろ名を広めることとなりました。
マン・レイやコレクターのキャサリン・ドライヤーとソシエテ・アノニムという会社を運営し、芸術作品の目利きを努めたり、ダダやシュルレアリスムの展覧会にも展示会場のデザインなどで、散発的に協力するなどしましたが、活動の中心を担うことはせず、主にチェスに没頭していました。
チェスはパリのトーナメントで優勝するなど、セミプロともいうべき腕前でした。
1952年、エリオット・エリソフォン撮影
https://artsandculture.google.com/asset/KAF-MlL3X4HIJQ
デュシャンは1941年、51歳の時に《大ガラス》をはじめとしたデュシャンのさまざまな作品のミニチュア・レプリカ、写真、複製を革製のトランクの中に収めた《トランクの中の箱》を限定部数で出版・販売しました。
トランクの中の箱
https://artsandculture.google.com/asset/de-ou-par-marcel-duchamp-ou-rrose-s%C3%A9lavy-bo%C3%AEte-en-valise-series-d/QAFliQJdqkEI6A
デュシャンは作品の制作において何か新しいものを作る代わりに、自身が考えた内容のメモや、過去に制作した作品を縮小した複製を作り出版したのです。
このように、レディ・メイドや《大ガラス》以後、チェスプレーヤーとして活躍しながら別人格としての「ローズ・セラヴィ」に扮したり、作品のミニチュアを製品カクログのようにまとめて販売したデュシャンは、「芸術家よりも職人」であることを望み、「匿名性」を重視し、作品を支配する独創的な「作家性」や、作品=作家の回路を破壊しようとしていました。
遺作: (1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ
>https://en.wikipedia.org/wiki/File:Etant_donnes.jpg
デュシャンは1968年、パリ近郊のヌイイーのアパートで休暇中に死去します。
死後、遺作《(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ》が発見され、翌年フィラデルフィア美術館によって発表されました。
古い木製の扉にあるのぞき穴からのぞくと、ランプを持った裸の女性が自然の中に横たわっている姿が見えるという作品。
前述のように「マルセル・デュシャン」としての作家性を破壊して、「芸術を捨てた芸術家」として生前から神話化される傾向にあったデュシャンが、このような巨大な造形作品を残していたこと、そしてそれをおよそ20年もの歳月をかけてデュシャンが秘密裏に制作していた事実は、多くの人を驚愕させました。
作品の意図は未だ解明されていませんが、これもまた《大ガラス》と同じく、デュシャンの思索や考察内容が鑑賞者に向けられた暗号のように各所に散りばめられているとされています。
まとめ
デュシャンがニューヨークのアンデパンダン展に便器を匿名で送りつけ、展示しようとしたのが1917年でしたが、このレディ・メイドは「芸術」とは何かを、鑑賞者に問いかけています。
またその一方で、《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(《大ガラス》)や遺作《(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ》の上で、図像学的な物語を鑑賞者に読み解かせようとします。
この作品によるデュシャンの鑑賞者に対する問いかけの姿勢、それがデュシャンというアーティストの重要な根幹をなしているといえるでしょう。
1957年4月に開催されたアメリカ芸術家連盟の総会で、芸術家のマルセル・デュシャンは「創造過程(The Creative Act)」という講演を行い、そこでこのようなことを述べています。
「要するに、芸術家は一人では創造行為を遂行しない。鑑賞者は作品を外部世界に接触させて、その作品を作品たらしめている奥深いものを解読し解釈するのであり、そのことにより鑑賞者固有の仕方で創造過程に参与するのである。
こうした参与の仕方は、後世がその決定的な審判を下し何人かの忘れられた芸術家を復権するときに、一層明らかになる。
(マルセル・デュシャン著 ; ミシェル・サヌイエ編 ; 北山研二訳『マルセル・デュシャン全著作』未知谷, 2001.3, 286ページ)
デュシャンはここでアーティストの創造行為において、鑑賞者の存在の重要性を強調しています。
かつて芸術家は完全な個人として認知されていましたが、それをデュシャンは既製品を使った「レディ・メイド」作品、鑑賞者に物語を読み解かせる《大ガラス》、別人格の「ローズ・セラヴィ」による活動などを通して否定し続けました。
近代において創造的行為はある特定の個人によって完成されるものではなく、作品内部にある観念を鑑賞者それぞれが思考することによって作品と外部世界との間につながりをもたらすのだ、と主張したのです。
デュシャンの後の世代に続くポップ・アーティストたちや、ミニマル・アートを牽引したドナルド・ジャッド、そしてコンセプチュアル・アーティストたちは、皆デュシャンを師と仰いでいます。
こうした観念的なものを芸術と見定め、作品における鑑賞者の存在を重視したデュシャンの功績は、その後の20世紀美術の骨格として発展していきます。
作品やその人物像において多くの謎を残しながらも、デュシャンが「現代アートの父」と呼ばれ多くのアーティストや研究者から重要視される所以は、ここにあるのです。
日本でデュシャンの絵画が鑑賞できる美術館
・京都国立近代美術館
《自転車の車輪》《瓶乾燥器》《折れた腕の前に》《泉》など、数多くのデュシャンのレディメイド作品や、ローズ・セラヴィ名義の《ローズ・セラヴィ、何故くしゃみをしない?》や、《トランクの中の箱》が所蔵されています。
公式サイト:https://www.momak.go.jp/
・国立国際美術館
《グリーン・ボックス》や、グリーン・ボックスに収められなかった大ガラスに関するメモが集まっています。
さらにデュシャンの死の前年に出版された《ホワイト・ボックス》、またデュシャンが大ガラスに関連する図像をエッチングにしてまとめ、没年に出版された《大ガラスと関連作品》などが所蔵されています。
公式サイト:http://www.nmao.go.jp/
・東京大学 駒場博物館
瀧口修造、東野芳明らが監修して1980年に制作された、世界に4つしかない《大ガラス》のレプリカのうちの一つが所蔵されています。
参考文献・参考サイト
書籍
『マルセル・デュシャン : エッチングシリーズ : ≪恋人たち≫≪大ガラス≫ Marcel Duchamp : two series of etchings : the lovers・the large glass and related works』(catalogue, no.8)M.Gallery, c1987
マルセル・デュシャン著 ; ミシェル・サヌイエ編 ; 北山研二訳『マルセル・デュシャン全著作』未知谷, 2001.3
ミシェル・カルージュ著 ; 新島進訳『《新訳》独身者機械』東洋書林, 2014.3
マルセル・デュシャン著 ; カルヴィン・トムキンズ聞き手 ; 中野勉訳『マルセル・デュシャン アフタヌーン・インタヴューズ : アート、アーティスト、そして人生について』河出書房新社, 2018.9
マシュー・アフロン著『デュシャン : 人と作品』フィラデルフィア美術館, c2018
マルセル・デュシャン原著 ; フランシス・M・ナウマン, エクトール・オバルク編 ; 北山研二訳『マルセル・デュシャン書簡集』白水社, 2009.11
J.ゴールディング 著]; 東野芳明訳『マルセル・デュシャン : 彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁, さえも』(アート・イン・コンテクスト, 8)みすず書房, 1981.7
宇佐美圭司著『デュシャン』(20世紀思想家文庫, 13)岩波書店, 1984.3
東野芳明著『マルセル・デュシャン「遺作論」以後』美術出版社, 1990.5
東野芳明著『マルセル・デュシャン』美術出版社, 1977.1
田中正之編 ; 田中正之 [ほか] 著『現代アート10講』武蔵野美術大学出版局, 2017.4
マルセル・デュシャン[著]、ミッシェル・サヌイエ編 ; 浜田明訳『表象の美学』牧神社, 1977
ティエリー・ド・デューヴ著 ; 松浦寿夫, 松岡新一郎訳『芸術の名において : デュシャン以後のカント/デュシャンによるカント』青土社, 2002.1
ティエリー・ド・デューヴ著 ; 鎌田博夫訳『マルセル・デュシャン : 絵画唯名論をめぐって』(叢書・ウニベルシタス, 701)法政大学出版局, 2001.10
中尾拓哉著『マルセル・デュシャンとチェス』平凡社, 2017.7
展覧会図録
マイケル・テイラー [ほか] 執筆 ; 国立国際美術館, 横浜美術館, 朝日新聞社事業本部大阪企画事業部編集『マルセル・デュシャンと20世紀美術』朝日新聞社, [2004]
滋賀県立近代美術館編集 ; 小川紀久子訳『コピーの時代 : デュシャンからウォーホル、モリムラへ : 開館20周年記念展 = The copy age : from Duchamp through Warhol to Morimura : 20th anniversary exhibition』滋賀県立近代美術館, c2004
西武美術館, 高輪美術館編『マルセル・デュシャン展 : 反芸術「ダダ」の巨匠 見るひとが芸術をつくる』西武美術館, c1981
松嶋雅人, 鬼頭智美, 三浦篤執筆 ; 東京国立博物館編集『デュシャンの向こうに日本がみえる。 : マルセル・デュシャンと日本美術 : 東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展』東京国立博物館, 2018.10
グイド・メスリング, 新藤淳責任編集『クラーナハ展 : 500年後の誘惑』TBSテレビ, c2016
中井康之執筆・編集『安斎重男による日本の70年代美術』国立国際美術館, 2017.10
雑誌
光田ゆり「瀧口修造とふたつのダダ : ジャスパー・ジョーンズとマルセル・デュシャンのあいだに」 (総特集 ダダ・シュルレアリスムの21世紀 : ダダ100周年&A・ブルトン生誕120年/没後50年)『ユリイカ』青土社, 48(10), 108-120, 2016-08
瀧上華「もうひとつの大ガラス論 : フレデリック・キースラー「デザイン・コルリレーション」を読む」『NACT review : bulletin of the National Art Center, Tokyo : 国立新美術館研究紀要 (1)』国立新美術館, 22-38, 2014
ウェブサイト
所蔵作品総合目録検索システム(http://search.artmuseums.go.jp/)
真贋のはざま 28 芸術における「オリジナリティ」とは何か?(http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DKankoub/Publish_db/2001Hazama/07/7128.html)
フィラデルフィア美術館ウェブサイト(https://philamuseum.org/)
京都国立近代美術館ウェブサイト(https://www.momak.go.jp/)
国立国際美術館ウェブサイト(http://www.nmao.go.jp/)
東京大学駒場博物館ウェブサイト(http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/)
Marcel Duchamp on Chess(ビデオ:https://www.youtube.com/watch?time_continue=3&v=PIOyUEGBn-U&feature=emb_logo)
From or by Marcel Duchamp or Rrose Sélavy / The Box in a Valise(ビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=zGobxRbN2QA)
Marcel Duchamp: The Green Box(ビデオ:https://vimeo.com/168418899)