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イラストレーター空山基(Hajime Sorayama)により、日本で生み出され、国内のみならず海外にも出現し、アート界を侵略するセクシーロボット。
その領土拡大は、アート界を超え、ファッション界や音楽界にも及びます。
この記事ではセクシーロボットの生みの親である、イラストレーター空山基(Hajime Sorayama)のプロフィールや経歴を初め、現在開催中の個展や購入可能な画集をご紹介します。
出先でも、ご自宅でも空山基が操るセクシーロボットを是非体感してください。
空山基(Hajime Sorayama)プロフィール
空山基(Hajime sorayama)は、1947年2月22日愛媛県に生まれ。
幼少期は、宮大工や刀鍛冶、パイロットなどの職業に憧れていたんだとか。
また「エアブラシ技術のゴッドファーザー」と呼ばれている空山基ですが、エアブラシをつかうようになったきっかけは、幼少期、自分で塗装して遊んでいたプラモデルだそうです。
高校生になった空山基は、グラビア写真を見ながら女性の人体美をデッサンしていました。
高校卒業後四国学院大学文学部英文科に入学。大学では、英文学とギリシア文学を学びます。
1967年、中央美術学園への入学を機に上京、1969年卒業。
卒業後2年間広告代理店に勤務、1971年に退職しフリーランスのイラストレーターとして独立しました。
1978年、代表作「セクシーロボットシリーズ」を発表。
東京に在住し、現在もイラストレーターとしてあらゆる業界に幅を広げ活動し続けています。
フェミニンで優美なセクシーロボットの誕生と活躍
一般的なロボットといえば鋭く光りを反射し硬質で過重で無機質なイメージ。
それに対して空山基(Hajime Sorayama)が描き続けているセクシーロボットはいつでも軽やかな動きを見せ、息をしているような柔らかいボディラインを帯びています。
セクシーロボットを描くのはなぜか?
女性の人体を、金属で描くのはなぜか?
過去のインタビューで空山基はこのように語っています。
結局、僕が描いているのは本能です。人には食欲や性欲といった基本的な欲求があって、そういったものは不変です。だから私はセックスの作品をよく描くんです。
僕だってオスだし。セックスに関しては妄想だらけですけど。
ー美術手帖でのインタビューより
好きなものに対しては、すっとアンテナを張ってますから。
刀鍛冶に成りたかったのは、幼いながらにも、刃の金属のエロティックでセクシーなところに惹かれたんでしょう。
あとは光っているものに興味があった。もちろん、当時は理解できていないのだけど、なんだかかっこいいなって思って見ていました。それは今でも同じ。子供のころに惹かれた、光や反射、透明感を作品で再現しようと、ずっと足掻いています。
ー自身のインタビューより
人間としての空山基本人の本能、性欲と、幼少期からの憧れである金属のエロティックさ、セクシーさ、かっこよさ。
そういったヒューマニティーや空山基自身のパーソナリティが、セクシーロボット誕生の根源、描き続ける理由になっているわけです。
空山基(Hajime Sorayama)が操るセクシーロボットの活躍、さまざまなシーンで目にしますが、中でも記憶に新しい昨年、DIOR(ディオール)とのコラボレーションをご紹介します。
空山基(Hajime Sorayama)×DIOR(ディオール) Men’s Pre-Fall 2019コレクションファッションショー
キム・ジョーンズ(Kim Jones)率いるフランスのクチュールブランドDIOR(ディオール)が、空山基(Hajime Sorayama)とコラボレーションしたMen’s Pre-Fall 2019を発表しました。
空山基自身のロゴと同じパターンのフォントで描かれた「DIOR」の文字が施されたアルミニウム製のバッグや、空山基の代名詞である『セクシーロボット』や『恐竜ロボット』を取り入れたジュエリーなどのアイテムが展開されました。
東京で開催されたこのコレクションのファッションショーの舞台装飾には、空山基の作品である全長12メートル、アルミニウム製の『巨大セクシーロボット』が登場。
この『巨大セクシーロボット』は、ファッションショーの開催にあたり、DIOR(ディオール)の創立者であるクリスチャン・ディオール(Christian Dior)が敬愛してやまない女神へのオマージュとして制作を思いついたそうです。
セクシーロボットの左足、太ももには、コレクションで採用されている空山基がデザインした「DIOR」のロゴが彫刻されています。
交差する虹色のレーザーやアルミニウムの壁、恐竜ロボットを率いる、この『巨大セクシーロボット』が来場者を近未来世界へ誘導しました。
アート界を飛び出し世界中で大活躍のセクシーロボット、あなたも今すぐ体感してみたくないですか?
現在開催中の個展と、これからゲットすることのできる新作画集を紹介します。
渋谷で2か所同時開催中の個展『SEX MATTER』と『TREX』
空山基(Hajime Sorayama)の個展『SEX MATTER』が渋谷NANZUKAメインギャラリーで、『TREX』が渋谷パルコ内NANZUKA 2G(Shibuya PARCO 2G)で、2020年3月14日から4月12日まで開催されます。
渋谷NANZUKAメインギャラリーで開催中の、性をテーマにロボットを描いた『SEX MATTER』。
独特のテーマに思えますが、空山基は今回の個展作品を通して、男性と女性の両方の性の存在によってこの世界に生命が誕生したという事実を明確に強調しています。
また、性のテーマだけでなく、人体改造やAIなど、未来への新しい問題を提起しているとも考えられます。
個展『SEX MATTER』では、10点程度の新作絵画作品と、人間の等身大サイズの彫刻作品を展示しています。
渋谷パルコ内NANZUKA 2G(Shibuya PARCO 2G)で開催中の『TREX』では、2019年10月にタイのバンコクで先行発表した新作の彫刻作品を5点、恐竜ロボットシリーズの新作絵画作品を展示中です。
予約受付中の新作画集『SORAYAMA』
空山基(Hajime Sorayama)は書籍としての初画集『Sexy Robot』(玄光社.)を1983年に出版してから30冊ほど画集を出版しています。
やはりセクシーロボットは空山基の原点となった作品なんですね。
2015年2月23日に発表された『Sexy Robot GIGANTES』(玄光社.)。
80年代~2000年以降のセクシーロボットシリーズ作品や、人体改造や遺伝子組換によりサイボーグと化した異形美女『ガイノイド』など1000点以上が掲載され、過去の作品集の総集編ともいえる一冊となっています。
そして最新画集『SORAYAMA』(作品社.)が2020年4月30日から販売されます。
現在予約受付中なので、この機会に是非、画集を手に取ってみてはいかがでしょうか?
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まとめ
かの有名なセクシーロボットは、空山基(Hajime Sorayama)が常に自分に正直に、自分にフォーカスを当てて人生を設計してきた中で誕生した産物だといえます。
今後の空山基(Hajime Sorayama)とセクシーロボットの、アート界を初めとするさまざまな世界での活躍に期待と妄想が膨らむばかりですね。
現在開催中の個展『SEX MATTER』と『TREX』、予約受付中の新作画集『SORAYAMA』で是非空山基(Hajime Sorayama)が追及した人体と機械の美しさ、性への妄想を体感してみてください。
あなたも、空山基(Hajime Sorayama)に生み出されたセクシーロボットのミステリアスな表情、人間の女性のような滑らかで美しいボディライン、人間にはない光を反射するメタリックな肌の魅力にドはまりしちゃうかも…!